日本語教師|こんな質問をしてはいけない!外国人との会話ではタブーとされるNGトピック

仕事

こんにちは、フリーランスのちひろです。

本日のテーマは “日本語教師” です。

私は現在、italkiというプラットフォームをつかって外国人に日本語をおしえています。

レッスンで生徒たちとコミュニケーションをとるときには、さけるべき話題がいくつかあります。

それらは日本人どうしの会話なら一般的なトピックでも、外国人からすると不快に聞こえるのです。

NGな質問をして、「それには答えたくない…」といわれるならまだマシです。

場合によってはおこってしまう外国人もいます。

そんないやな空気感をうみださないためにも、NGトピックをまとめていきます。

外国人との会話でタブーとされるトピック

さっそくNGトピックの具体例をあげていきます。

肌がしろいね!

日本人には “肌がしろい=美の象徴” という考えかたがありますよね?

ですから、ほめことばのつもりで白人女性に「あなたは肌がしろいですね!」と言ってしまう日本人がいます。

じつはこれ、海外ではNGです。

たとえば、北米では白人だけでなく黒人も生活しています。

肌がしろい人はきれいだという考えかたを認めると、「じゃあ、黒人はどうなるの?」となってしまいます。

外国人のあいだでは肌のトーンでうつくしさが規定されることはありません

ですので、「あなたは肌がしろいですね!」と言われたところで意味不明です。

「だからなに?」となるんですよね。

差別発言だととらえられる可能性すらあります。

同類の質問に「鼻がたかいね!」もNGです。

ブラジルでは「鼻がたかいね!」というほめ(たつもりの)言葉は「あなたはウソつきですね!」に変換されてしまうそうです。

これは鼻がながいピノキオを連想することからきているみたいです。

「顔が小さいね!」「ほそいね!」など容姿に関するトピックは決していい話題とはいえません。

日本人が考える美の基準がそのまま外国人にも当てはまるわけではないことは知っておくべきでしょう。

アジア圏ならまだしも、欧米圏の人々には通用しないケースがほとんどです。

家賃はどれくらいなの?

住んでいるエリアやマンションの話になったとき、「家賃はどれくらい?」と聞いたことはありませんか?

じつは、これも外国人との会話ではNGトピックです。

質問した本人の感覚としては、相場が知りたいだけかもしれません。

アメリカのシアトルに住んだらどれくらいなんだろう…。

海外のワンルームっていくらくらいするんだろう…。

意図としてはそんなところでしょう。

けれども、聞かれたほうは “個人的(プライベート)な質問” をされた気分になります

なぜなら家賃はその人の収入によって差がでる部分だからです。

稼ぎがおおければ賃料がたかいマンションに住めます。

そうでなければ家賃がやすい部屋を借りることになります。

ですから、家賃をたずねる行為は「あなたの経済力はどれくらいなの?」と質問しているのと同じなのです。

私の知人はイギリス人に軽い気持ちで「家賃いくらなん?」と聞いて、「なんでそんなことを答えないといけないんだ!」と爆ギレされたそうです。

気をつけましょう。

何年生まれ?いま何歳?

これはよく言われることですが、生年月日や年齢をたずねるのもやはりNGです。

日本は敬語や上の人をうやまう文化があるので、おたがいの年齢をはっきりさせる傾向がありますよね。

しかし、欧米では年齢のちがいに応じてことばを使いわけたりしません。

ですので、外国人に年齢を聞くと「それを聞いてどうするの?」と不思議に思われます

どうして年齢を知る必要があるのかわからないんですよね。

アメリカやカナダでは履歴書にすら生年月日や年齢を書かないくらいです。

とはいえ、なんでもかんでも “外国人” とひとくくりにはできません。

たとえば韓国語には敬語があります。

日本以外にも年齢による上下関係を気にする国があるのも事実です。

相手の出身国におうじてトピックを変えていくのもひとつのポイントだといえます。

彼氏/彼女はいる?結婚は?

深い仲になるまえから恋愛について質問すると、高確率で微妙な空気になります。

いきなり「彼女はいるの?」なんて質問したら相手に恋愛感情をもっているように聞こえます

これは日本人どうしでも言えることかもしれませんね。

また、恋愛をトピックにする場合は相手が同性愛者である可能性も考えるべきでしょう。

日本はほかの先進国とくらべて、まだまだ同性愛者カップルの事例はすくないです。

目のまえにいる男性に「彼女いるの?」と聞いて、「彼氏がいるよ!ぼくはゲイなんだ!」と返ってきたらどうですか?

うまくリアクションできる自信はありますか?

自信がないなら、この類の質問はさけるのが無難でしょう。

どうしても聞きたいなら、彼氏・彼女と限定せずに「恋人はいるの?」と聞くのがおすすめです。

なにビザで滞在しているの?

私は2年弱カナダに住んでいました。

カナダの一部エリアには移民がたくさんいます。

私が住んでいた場所もそのうちのひとつでした。

これからご紹介するのは、現地のレストランではたらいていたときの話です。

ある日、店内でお客さんのひとりとウェイトレスが話していました。

そのお客さんは3年ほどまえに中国からカナダに来たとのこと。

カナダの生活がいかに楽しいかというトピックでふたりは盛りあがっていました。

話の流れでウェイトレスが「ところで、なにビザで滞在しているんですか?」と聞きました。

すると、それまでいい感じだった空気がこおりつきました

お客さんはいいました。

「その質問はプライベートすぎるね。答えられないよ」と。

まぁそのビザの種類を聞いたウェイトレスというのは私なんですけどね。(小声)

ビザの種類なんて個人情報中の個人情報ですよね。

中国人はとくにプライベートな質問をきらう傾向があるように思います。

こまかな出身地や誕生日、家賃なんかはなかなか口にしません。

このお客さんは友達とすら誕生日や家賃の話はしないと教えてくれました。

過度な「あいづち」もNG

ここからは、べつの観点から外国人との会話でのタブーをご紹介します。

日本人がよくつかう「あいづち」も海外ではきらわれることがあります。

あいづちは「うんうん」「へー」「そうなんだ!」など、相手が話しているときにはさむものですね。

日本では、あいづちがあるほうが話し手は気持ちよく話せるイメージがありませんか?

話をしっかり聞いている印象をあたえられたり、話に追いついていることを表現したりできますよね。

けれど、それが外国人相手では逆になります。

彼らからするとあいづちは話に集中していない証拠なのです。

あいづちは相手の話を妨害するという考えかたもできます。

この文化を知らなかったころの私は、外国人と話すときに違和感をおぼえました。

私が話している最中のリアクションがどう考えてもうすいのです。

話がつうじているのかどうなのかよくわかりませんでした。

しかし、外国人にとってはこれが会話のマナーです。

言いたいことがあるときは、相手の話をすべて聞きおえてから話しはじめるのが一般的です。

相手の話の途中で「分かるよ、私もね…」と自分語りをはじめるなんて、もってのほかです。

NGトピックかどうかわからないときは

最後にNGトピックかどうかがわからないときの対処法をお伝えします。

ワンクッションはさむ

私のまわりの外国人がよくしているのが、ワンクッションはさむ気づかいです。

たとえばすこし込みいった質問したいときはこんなフレーズからはじめます。

「これはパーソナルな質問なんだけど…」

「ちょっと聞いてもいいかな?」

「答えたくなかったら答えなくていいんだけど…」

こうすることで、相手は “これからプライベートな質問がくるのだな” と心の準備ができます。

また、答えない選択肢もえらびやすくなります。

相手のテンポにあわせる

ワンクッションはさむ以外には、相手のでかたをうかがうのも有効です。

トピックのタブーは出身国や個人の考えかたですこしずつ変わってきます。

国籍から判断するのはむずかしいですよね。

ですので、相手がお金にかんする話をしてきたら自分もお金の話をする

相手に恋人の有無を質問されたら質問し返してみる

そんなふうに、相手のテンポにあわせれば失敗する可能性はひくいでしょう。

あとがき

いかがでしたか?

できることなら会話中に地雷はふみたくないですよね。

外国人と話すときにNGトピックがあるとなると、会話をためらってしまうかもしれません。

けれども、そこまでおそれる必要もないように思います。

日本人と外国人にはささいな部分にも価値観のちがいがでることを理解しているだけでも、トピックの選びかたは変わるでしょう。

質問のまえにワンクッションはさんだり、相手の様子をうかがうのは日本人と会話するときにも意識すべきことですよね。

私も二度と地雷をふまないように気をつけます…!

外国人生徒との授業でつかっているトピックリストはこちらにまとめました。

NGトピックをさけてつくりました。

未読のかたはぜひご覧ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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