カナダ生活|海外から日本に帰国して感じた逆カルチャーショック

海外生活

こんにちは、フリーランスのちひろです。

数ヶ月まえにカナダでの生活をおえて日本にもどってきました。

カナダに住んでいたのは2年弱で、その期間中はいちども日本に帰りませんでした。

長いような短いような2年でしたが、ひさしぶりの日本は不思議な心地がしました。

母国のはずなのに外国にきたような、そんな気持ちです。

カナダ生活に慣れていたので、昔は当たりまえだったはずの日本の光景に違和感をおぼえてしまったのです。

いわゆる、逆カルチャーショックですね。

今回はそんな逆カルチャーショックの例をシェアしていきます。

逆カルチャーショックは大切に!?

日本に到着してすぐのタイミングで、帰国子女の友人にこんなことをいわれました。

『いまは “外国人から見た日本” という視点を持ってるから、街や人をみて感じたことを大事にしたほうがいいよ』

外国人目線でまわりをみることで、これまでなんとも思っていなかった日本文化も特別なものだと気づけるんですよね。

私はカナダに2年しかいなかったので、それほど外国人目線は持てないだろうと予想しました。

それでも、2年というブランクは逆カルチャーショックを体感するには十分な期間でした。

カナダから帰国して感じた逆カルチャーショック3例

日本に帰ってから感じた逆カルチャーショックはほんとうにたくさんあります。

違和感があったものから「やっぱり日本はいいな〜」と思えたできごとまでさまざまです。

この記事では、私がしょんぼりさせられた事例を3つご紹介します。

クレジットカードがつかえない

まずひとつめは、日本国内ではクレジットカードを使える場所がまだまだすくないことです。

カナダはクレジットやデビットカードが主流です。

日本円にして100円程度の買いものでもカードで支払うほどです。

私はカナダで現金を使った記憶がまったくありません。

たとえば、グループで食事に行ってワリカンするときも現金ではなくe-Transfer(イートランスファー)で精算していました。

e-Transferとはカナダ国内の電子送金サービスです。

相手のメールアドレスさえ分かれば、銀行の口座情報がなくてもスマホでかんたんにお金を送れます。

それくらいキャッシュレスな習慣が身にしみついていました。

日本に帰国してからもカナダにいたときと同じ感覚でつねにカード決済をしようとしました。

すると、どうでしょう。

駅の券売機や歯医者、個人経営のパン屋さんなどで「カードはご利用いただけません」と丁重におことわりされてしまいました。

カナダ渡航まえに日本で暮らしていたころは、ATMで現金をおろして財布のなかに入れておくのがふつうでした。

それを変に感じたこともめんどうだと思ったこともなかったです。

しかし、カナダのようなカード社会での生活に慣れたいまではとても面倒に思えてしまいます。

小学生がひとりで歩いている

逆カルチャーショックのふたつめは、ひとりで歩く小学生です。

ランドセルを背負って住宅街をてくてく歩く男の子。

学校帰りに電車に乗る女の子。

彼らの姿を見て、なつかしい気持ちになりました。

それと同時に “不審者に連れ去られないかな” という不安を感じました。

なんなら、「家まで送ってあげようか?」と声をかけたいくらいです。(いちばん不審者)

というのも、カナダでは子どもだけで通学する姿を見かけません。

スクールバスを利用したり、親に車で送り迎えをしてもらったりするからです。

これは防犯の観点からこのようなシステムになっています。

じつは、12歳以下の子どもをひとりにするのを法律で禁じている州もあるんです。

それくらい子どものあつかいには慎重です。

日本がいかに平和前提で社会が成りたっているかを実感します。

話しかけるとおどろかれる

最後は他人との距離感にかんする逆カルチャーショックです。

カナダから帰国した私は、ある日、電車に乗っていました。

その日は雨でした。

乗客のほとんどが傘を持っています。

私のとなりにすわっているのは18歳くらいの女の子。

大阪駅についたタイミングで彼女は席を立ち、私もおなじ駅で電車を降りようとしました。

ふと、その女の子がすわっていた座席に目をやると傘がのこったままです。

傘をわすれて電車から出ようとしていたんですよね。

私は彼女に「席に傘をわすれていませんか?」と声をかけました。

彼女は目を見開いておどろいた表情をしました。

そして、無言で傘を取りにいったのです。

ここで私は思いました。

“そっかぁ、無言かぁ…” と。

べつに私も「ありがとうございます」と感謝してほしくて声をかけたわけではありません。

たしかに、いきなり知らない人に話しかけられたらびっくりします。

電車のドアが閉まるまえに傘を取らないといけない焦りもあったでしょう。

でも、せめてなにかひとこと言えないかな?と思ってしまう私は心がせまいでしょうか。

こんなとき、カナダ人の他人との距離感を回想します。

カナダでは知らない人にもガンガン声をかけます。

“あなたのそのスカートすてきね!”

“髪がきれいね!”

電車や信号まち、カフェ、すれちがいざま…などなど場所をとわず、まるで友達かのように話しかけるのです。

声をかけられたほうもとてもフレンドリーです。

“ありがとう!あなたも素敵よ!”

“うれしいわ!今日も最高のいちにちになりそうだわ!”

なんて、返したりします。

このおたがいに心を開いている感じがとても好きでした。

日本ではなかなかこんな会話はうまれませんよね。

知らない人になにか言われたらまず警戒するでしょう。

じつは、日本に来たことのある外国人は口をそろえてこういいます。

“日本人はロボットみたいだね”

彼らは日本人の表情のとぼしさが気になったといいます。

電車内の静けさや雰囲気は “みんなお葬式にでもいくのかな?” と感じてしまうほどだったそうです。

昔はこれらの発言に納得できませんでしたが、いまならわかる気がします。

彼らの母国は人々が底ぬけにあかるいので、日本とのギャップがおおきいんですよね。


あとがき

以上、私がカナダから帰国して受けた逆カルチャーショックでした。

今回の記事は “カナダの生活のほうがよかった!” といいたくて書いたものではありません。

それまで当たりまえだと思っていたことが、海外でちがう文化を体験することでまったく別物に見える不思議を伝えたかったです。

海外生活をおえて日本に帰ってくると、母国なのに外国のように思える感覚はほんとうにおもしろい経験でした。

帰国子女の友人のことばどおり、この感覚は大切にしたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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