日本語教師|文法やフリートークだけじゃない!?オンラインレッスン

仕事

こんにちは、フリーランスのちひろです。

私は現在、オンライン日本語教師として活動しています。

レッスンは基本的には生徒が学びたい分野や練習したい内容にあわせてプランをたてます。

その大半が文法指導や会話練習です。

ところが、生徒からそれら以外のリクエストがとどくこともあります。

いわゆる “ちょっと変わったレッスンリクエスト” です。

とくに日本語上級者からの依頼がおおいんですよね。

はじめは生徒たちの期待にこたえられるか不安でしたが、最近では異色のレッスンに私自身も楽しんでいます。

そこで今回は文法やフリートーク以外に、どのようなレッスンリクエストがあるのかをご紹介していきます。

さらに、それらのレッスンの進めかたやコツもお伝えします。

今後、特別なレッスンをする予定がある先生の参考になるとうれしいです。

ちょっと変わった日本語レッスン

それではさっそく、“ちょっと変わったレッスンリクエスト” をシェアします。

ぜんぶで6つあります。

ひとつずつ見ていきましょう。

アプリの開発

最初にご紹介するのはアプリの開発です。

こちらのレッスンリクエストはロシア人のエンジニアからとどきました。

彼はスマホアプリを開発中とのことでした。

アプリそのものを他言語対応にするため日本語訳を手伝ってほしい、というのが彼からのリクエストです。

言葉のセンスが大切

1回目のレッスンは彼から事業内容やアプリの概要説明をうけて終了しました。

そうです、私からはなにも教えることなく終了です。

なんだか得した気分です。(やめなさい)

2回目と3回目のレッスンでは、実際に翻訳作業にはいりました。

すでに英語版のアプリは完成していたので、英語から日本語に変換していく作業をサポートしました。

生徒といっしょに「これはこっちの日本語のほうがいいかな?それともあっちのほうがいいかな?」と言葉さがしをするイメージです。

このようなクリエイティブなプロジェクトは私も純粋に楽しめました。

言語力というよりは教師自身のセンスもいかせるレッスンだと感じました。

カードゲームの開発

お次はカナダ人生徒の仕事関連で派生したレッスンです。

彼女はクリエイターでカードゲームをつくるにあたって日本語教師の助けが必要とのことでした。

それは “かるた” のようなカードで表面には単語を、裏面にはその単語の意味を表記するというものでした。

こちらもアプリ開発同様、言葉さがしのお手伝いをしました。

時間をかけてじっくり

このレッスンのおもしろさは、ポジティブな言葉だけをさがしていく点にありました。

たとえば、「た」から始まる言葉であれば「逮捕」ではなく「誕生」「宝物」「大切」という要領です。

日本語学習者にとってむずかしいのはもちろんですが、日本人の私でもなかなか頭をつかいました。

一文字一文字について、ふたりでゆっくり検討していくため1レッスンだけでは到底おわりません。

継続レッスンとして毎週お話ししています。

私のお気に入りレッスンのひとつです。

履歴書添削

日本語上級者ともなると、日本での就職を目指して学習している生徒もいます。

そこで出てくるレッスンリクエストは履歴書添削です。

文化のちがいも説明

履歴書添削のリクエストは北米の生徒からよくとどきます。

私の場合、最初のレッスンでは北米と日本の履歴書のちがいを説明することからはじめます。

というのも、海外に住んだ経験のある人はご存知だと思いますが形式がまったく異なるんですよね。

だからこそ日本語学習者たちは戸惑うのかもしれません。

私は初回レッスンで日本書式の特徴を伝えて、宿題として履歴書を書いてもらうようにしています。

そして、2回目以降の授業で改善点を指摘しつつ全体を整える、という流れです。

生徒の日本語レベルによっては修正箇所がおおくて3回目のレッスンに突入する場合もあります。

採用面接の練習

履歴書添削の延長でそのまま採用面接の練習をたのまれるケースもおおいです。

敬語もポイント

レッスンでは教師が面接官になりきって、想定される質問を投げていきます。

ネットに面接での質問例がいくつも載っているので、私はそちらを拝借しています。

模擬面接では生徒が回答した内容だけでなく、敬語が不自然でないかもチェックポイントですね。

生徒があとで復習しやすいように、チャットボックスに質問と回答文を残してあげるとよろこばれます。

大学の課題の添削

生徒のなかには大学で日本語学を専攻している人もいます。

そんな彼らからとどくのは、大学の課題の添削依頼です。

よくあるのが「エッセイを書いたので文法やえらんだ言葉が適切かを見てほしい」というリクエストです。

文章校正はこまかく

私は生徒が書いたエッセイを事前に送ってもらうようにしています。

そして、気になる部分をレッスン内で指摘します。

ときどき生徒の真意がわからない文章もあったりするので、なにを表現したかったのか確認しながら進めていきます。

チェックポイントは以下のとおりです。

・接続詞(しかし・たとえば・つまり など)の前後関係が意味をなしているか

・文体が統一されているか(です・ます or だ・である調)

・漢字や用語が正しく使われているか

・同じ言葉ばかりを乱用していないか

・一文が冗長すぎていないか

小説の添削

さらなる日本語上級者になると、なんと、日本語で小説を書いたりもします。

それも、完成したら出版社に持ち込みたいというガチ具合です。

文章の精度をたかめる

こちらも大学の課題の添削同様、事前に送ってもらいます。

「日本語の修正は即興でできるわよ!」という先生は、レッスン中に生徒に読んでもらいながら進めていくのも手です。

私が意識しているチェックポイントはすでにエッセイ添削の項目でご紹介した点とおなじです。

小説の場合は人物のセリフや会話表現などもおおいので、だれの発言なのかや主語がどの人なのか?といった構造が明確になっている必要があります。

さらに、すでに日本語力がある程度たかいがためにむずかしすぎる日本語をつかっているケースもよく見られます。

文体や文脈におうじた適切な表現がつかわれているかを見るのもひとつのポイントです。

あとがき

いかがでしたか?

日本語レッスンって、ただ文法を教えるだけじゃないんですよね。

ちがう言いかたをすると文法を指導する自信がない先生も、言葉えらびのセンスなどをいかせばレッスンをうまく展開できる可能性があります。

苦手な分野は思いきって捨てて、自分の得意分野で勝負するのもおすすめです。

オンラインでもレッスンの質をあげてしっかり稼ぐための必需品はこちらにまとめました。

未読のかたはぜひ参考にしてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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