こんにちは、フリーランスのちひろです。
私は現在、オンライン日本語教師として月20万円以上を稼いでいます。
これまで200名以上の生徒に日本語を教えてきました。
生徒のなかには、文法の勉強以外に会話練習をしたがっている子もいます。
今回の記事ではその点について掘りさげます。
会話練習の授業ではテキストは使用しません。
いわゆる “フリートークレッスン” ですね。
教師側が積極的に話題を持ちかけ、会話を盛り上げる努力をする必要があります。
じつは、口数が少ない生徒相手だとフリートークって結構たいへんです。(小声)
30分ならまだしも、1時間レッスンだと気合いと事前準備が必要です。
とにかく沈黙をさけて、必死に話題提供したいところ。
そこで本日は、フリートークレッスンで使えるトピックテーマをまとめることにしました。
「フリートーク授業でネタ切れしてしまってつらい…」
「会話練習のレッスンで何を話せばいいか分からない…」
とお悩みのかたの参考になるとうれしいです。
日本語教師 フリートーク授業のコツ2つ
フリートーク授業での具体的なトピックを列挙するまえに、まずは私が授業内で意識している2点をご紹介させてください。
これらの点を意識することで、授業後に生徒から高評価をもらえるようになりました。
生徒からの高評価は新規生徒と固定生徒の獲得につながります。
ぜったいに押さえておきましょう。
Yes/No クエスチョンはできるだけ避ける
私は生徒に話題を提供するときに「はい」もしくは「いいえ」だけで回答できる質問はしないようにしています。
たとえば、
ーーー
教師「今日は雨ですか?」
生徒「はい」/「いいえ」
ーーー
教師「あなたはひとりっ子ですか?」
生徒「はい」/「いいえ」
ーーー
といった感じです。
こういう類の会話はさけるようにしています。
理由はふたつあります。
ひとつ目の理由は、時間が稼げないからです。
すでにお伝えしたようにフリートーク1時間は、口数が少ない生徒相手だと間を持たせるのが大変です。
ですから、生徒に長く回答してもらえる質問を用意しておくと便利です。
「はい」もしくは「いいえ」だけで答えられる質問だと秒で終わってしまいますよね?
それをふせぐ目的で、生徒に単語や文章を考えてもらえる質問を投げかけるというわけです。
ふたつ目の理由は、シンプルすぎる質問は生徒が “自分は日本語を話せている!” と実感しにくいからです。
授業内で生徒に満足してもらうためには “今日はなんだか日本語をたくさん話せたな!” と達成感をあたえたいところです。
なぜなら、フリートークを希望している生徒はリスニングではなくスピーキング練習をしたくて受講しているパターンが多いからです。
ですから、私は生徒が話す言葉数のほうが多くなる質問をしています。
リスニングとスピーキングの時間はバランス良く
生徒にたくさん話させるとき、注意すべきポイントがあります。
それは、“教師が完全に聞き手になってしまうのはよくない” ということです。
フリートーク授業を受講している生徒がスピーキング練習をしがっているのは事実です。
しかし、あくまで “会話練習” だということを忘れてはいけません。
どちらかひとりが一方的に話しているのは会話と言えませんね?
会話は双方がバランスよく発言してはじめて成立します。
というのも、ほかの教師に対するネガティブな評価で、生徒からこんな意見がありました。
先生から新しく学べたことは何もなかった。
もうこの先生の授業を受けることはありません。”
なんと辛辣な意見でしょうか…。このコメントを見た時は震え上がりました。
きっとこの先生は生徒のスピーキング時間を長く確保してあげたいという気持ちがあったのでしょう。
けれども、生徒には違うかたちで伝わってしまったようです。
生徒の中には、会話を通じて日本人の文化や考え方を知りたいと考えている人もいます。
教師側もある程度は発言する必要があると実感したできごとでした。
フリートーク授業で使えるトピックリスト
ここからは実際にフリートーク授業で私が使っている質問集を公開していきます。
今回は、言語学習・旅行・仕事・イベント・個人の趣向・子供時代に関するトピックリストをご紹介します。
日本語中級・上級者むけのトピックです。(初級者むけトピックはこちら)
最初の質問に対して生徒が答えてくれたら、「それはなぜ?」「その時はどんな気持ちだった?」「私だったらこうするけどどう思う?」などと深ぼりしましょう。
そうすると、自然に会話が深まります。
言語学習に関するトピックリスト
・日本語を勉強しようと思ったきっかけは何?
・日本語をマスターしたらどんなことをしたい?
・日本語を学習する上で一番難しかったことは何?
・日本語を勉強していて楽しい瞬間はどんな時?
・日本語の中で一番好きな言葉は何?
・授業時間外はどんな勉強法で学習している?
・日本語学習のモチベーションを保つコツは?
・勉強する時に必ずすることは何?(コーヒーを飲む、音楽を聞く、カフェに行くなど)
・日本語以外に別の言語を勉強するなら何を選ぶ?その理由は?
・テクノロジーの発展は言語学習にメリットだと思う?その理由は?
旅行に関するトピックリスト
・今まで行った旅先で一番よかった場所は?その理由は?
・ひとり旅とグループ旅どちらが好き?その理由は?
・今後行ってみたい国とそこでやりたいことは何?
・旅先で受けたカルチャーショックは何?
・旅先での経験で一番楽しかったことは?
・旅の必需品は何?
・他国に行ってあらためて感じた自国の良さは?
・日本に住んでみたいと思うかどうかとその理由は?
・無人島に3つだけアイテムを持っていくとしたら何を持っていく?
・過去か未来に行けるならどちらを選ぶかとその理由は?
ーーー
【追記】旅行に関する42の質問をあらたに考えました。
「こんなもんじゃ足りないわよ!」というかたはこちらもお使いください。
仕事に関するトピックリスト
・現在の仕事に興味を持った理由は?
・仕事でやりがいを感じる場面は?
・仕事で一番大変な点は?
・あなたの仕事をする上で一番必要だと思う能力とその理由は?
・仕事を進める際に意識していることは?
・仕事での一番の成功体験は?
・今の仕事からどんなことを学んだ?
・仕事のために新しくスキルを学ぶなら何を勉強したい?
・将来の夢や目標は?
・在宅ワークのメリットとデメリットはなんだと思う?
・上司や同僚、部下はどんな人?
・あなたの仕事について家族はどう思っている?
・転職や独立に興味があるかどうかとその理由は?
・日本の飲み会文化についてどう思う?
・日本の年功序列、定年退職の風習についてどう思う?
ーーー
【追記】社会人の生徒むけの質問リストを追加しました。
「こんなもんじゃ足りないわよ!」というかたはこちらもお使いください。
イベントに関するトピックリスト
・1年の中で一番好きなイベントとその理由は?
・クリスマスやサンクスギビングデーはどんな風に過ごす?
・誕生日はどんな風に過ごすのが好き?
・1ヶ月の夏休みがあれば何をしたい?
・日本のホワイトデー文化についてどう思う?
・いつも年末年始に特別なことはする?
・子供の頃のハロウィンの思い出はある?
・今まで行った中で一番よかったイベントとその理由は?
・死ぬまでに行ってみたいイベントはある?
個人の趣向に関するトピックリスト
・普段使っているSNSとその中で最も好きなもの、その理由は?
・SNSのインフルエンサーについてどう思う?
・YouTubeの低評価ボタンは必要だと思う?その理由は?
・今まで観た中でお気に入りの映画とそのストーリーを教えて?
・今まで読んだ中でお気に入りの本とそのストーリーを教えて?
・タトゥー文化についてどう思う?
・マリファナの合法化についてどう思う?
・整形文化についてどう思う?
・バケットリスト(死ぬまでにやりたいことリスト)を教えて?
・いつか会ってみたい有名人や芸能人は誰?
・日本のキャバクラやパパ活やママ活についてどう思う?
・どんな日本のアニメや漫画を知っている?
(アニメ好きな生徒とのレッスン対策はこちらにまとめました。)
子供時代に関するトピックリスト
・小さい時はどんな子供だった?
・子供の頃の家族との思い出を教えて?
・子供の時は将来、何になりたかった?
・小さい時はどんなことをして遊んでいた?
・当時の親友はどんな子だった?今でも仲良くしている?
・幼少期に好きだったテレビ番組は?
・親のしつけはどんな内容だった?
・学生時代はどんな習い事や部活をしていた?
・好きだった科目と嫌いだった科目は?
あとがき
いかがでしたでしょうか?
数あるトピックのなかでも、日本特有の文化や風習に関する質問はウケがいいです。(くわしくはこちら。)
生徒から「年功序列ってなに?」「パパ活は初めて聞いた言葉だから教えて!」と逆に質問されることもありますが、そうなったらこちらのものです。
「年功序列というのは、実力ではなく年齢や勤続年数に応じて賃金が上がっていく仕組みのことで…」などと説明してあげるといいでしょう。
そうすると、生徒は日本の文化を知れてよろこんでくれます。
あまり大きな声では言えませんが、こういった説明をはさんでいくことで長時間レッスンでも間を持たせられます。(小声)
今回ご紹介したトピックはほんの一例ですが、「フリートークレッスンで何を話せばいいか分からない!」というかたの参考になればうれしいです。
フリートークではなく文法を教えるレッスンの場合は過去記事をご参照ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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