こんにちは、フリーランスのちひろです。
本日のテーマは “日本語教師” です。
私は現在、オンラインで外国人に日本語を教えています。
これまでに200人以上の生徒と授業をしてきました。
生徒ははじめて日本語を勉強する人もいれば、以前はちがう先生のレッスンを受けていた人もいます。
後者の生徒には「どうしてその先生のレッスンを受けなくなったの?」と、かならず質問するようにしています。
その原因を知って対策することで自分の固定の生徒にしてしまおう!という作戦です。
今回は生徒離れをふせぐためにオンラインレッスン中のNG行動をご紹介します。
意外と不真面目な先生もおおい
生徒たちに前の先生をリピートしなかった原因を聞いておどろいたことがあります。
それは、“意外と不真面目な先生もおおい” ということです。
やはり生徒の立場からすると、自分のために一生懸命になってくれる先生が好ましいです。
ですので、経験がすくない先生でもまじめにやっていれば固定の生徒はつきます。
逆にどれだけスキルがあっても不真面目さが伝わると一発アウトです。
オンライン日本語教師のNG行動
ここからは不真面目な先生の例をあげながら、オンラインレッスン中のNG行動をお伝えしていきます。
以下でご紹介する行動をどれかひとつでもしてしまうと生徒が離れる可能性があります。
授業と関係ない作業をする
まず、生徒から一番よく聞くのがこれです。
「前の先生は授業と関係ない作業をしていました」
オンラインレッスンの場合、ウェブカメラに胸や肩より上だけをうつすのが一般的です。
ですので、教師の手元は画面にうつらないんですよね。
それを利用して、授業をしながら携帯ゲームをする教師がいるそうなのです。
ゲームだけでなくSNSやテキストメッセージをしている教師もいるみたいですね。
本人はバレていないと思っているかもしれませんが、これってじつはすぐにわかります。
私も英語のオンラインレッスンを受けていて、先生におなじ行為をされたことがあります。
やはり、とてもわかりやすいです。
うでや目が不自然な動きをしていたり、メガネのグラスにゲーム機の画面が反射してうつっていたりするんですよね。
また、会話にへんな間があったりうわのそらだったりして、集中していないのがよく伝わってくるのです。
そんな先生にお金をはらって授業をうけるなんてバカらしくなっちゃいます。
授業に1〜2分おくれる
2番目によく聞くのは先生の遅刻です。
それも大幅な遅れではなくて1〜2分だけ遅れてくるのだそうです。
1日のレッスンスケジュールをぎちぎちにつめている先生はとくに要注意です。
どれだけ時間に気をつけて授業しても、終了予定時刻をすぎてしまうことがあります。
そうすると次のレッスンに影響します。
先生にとっては数あるレッスンのうちのひとつですが、生徒にとっては週に数回もしくは1度の貴重な機会です。
何日も前から楽しみにしている生徒もいます。
一般的に外国人は時間にルーズだといわれているので “1〜2分の遅刻なら大丈夫だろう” と考えるひともいるかもしれませんね。
しかし、私の生徒の98%はかならずレッスン時間のすこし前にはスタンバイしています。
のこる2%の生徒も “残業だったのでレッスンに数分遅れます” などとかならず連絡をくれます。
生徒を待たせることのないよう、時間の余裕をもって行動しましょう。
トピックに工夫がない
日本語レベル中級〜上級の生徒からあがったのはこんな声です。
「前の先生は毎回おなじ質問をしてくるからいやになりました」
ある程度、日本語が話せる生徒とのレッスンは会話練習がメインになります。
本来ならば、いろいろなトピックにふれて生徒のボキャブラリーや表現の幅をふやすサポートをするのが理想です。
それなのに、「今日はどんな1日だったー?」「夜ごはんはなに食べたー?」など工夫のない質問ばかりを投げてくる先生がいるみたいなんですよね。
これではいつまで経っても生徒の日本語能力はのびませんよね。
また、トピックを工夫したものの前回のレッスンで質問した内容とおなじ質問をしてしまう先生もいるそうです。
先生「そういえばコロナのワクチンはもう打ったの?」
生徒「前のレッスンでも言いましたけど、もう打ちました」
こんな会話になってしまうのです。
たくさんの生徒とレッスンをしすぎて、だれとなにについて話したか整理できていないとこうなります。
生徒からするとショックだしイラッとしますよね。
ロボットみたい
予想外の指摘だったのは「先生がロボットみたいで暗かった」という意見です。
これが原因で先生を変えた生徒は、じつはひとりではありません。
オンラインレッスンでは目と目をあわせて会話するのがむずかしいですよね。
その分、リアクションや表情をゆたかにしないと暗い印象をあたえてしまいます。
緊張している先生もいるでしょうし、“教師だからまじめにしないと!” と考えてかたい雰囲気になっている人もいるかもしれません。
授業にのぞむ姿勢としてまじめさは必要ですが、コミュニケーションを取る上ではカジュアルさも大切です。
生徒がリラックスして楽しく授業をうけられるように心がけましょう。
鼻でわらう
最後にご紹介するのは “先生に鼻でわらわれた” という生徒の意見です。
日本語学習者がつかっている日本語はまだまだ不十分です。
ですから、彼らの口からはときどき思いもよらない言葉が飛びだしたりするんですよね。
たとえば私も、生徒に「おまえは元気ですか?」なんて聞かれたことがあります。
彼としては「あなたは元気ですか?」とたずねたかったのでしょう。
しかし、アニメやマンガを教材として独学していたため “You=おまえ” という理解だったそうです。
“おまえ” の部分を “あなた” や個人の名前に置きかえたほうがいいとは知らなかったんですよね。
その結果、「おまえは元気ですか?」というフレーズがうまれました。
ここで「変な日本語だな!」という気持ちで笑ってしまうとアウトです。
生徒は不快感をおぼえます。
こんなときこそ、まじめさを発揮しましょう。
鼻で笑ったりバカにしたりせずに、“あなた” と “おまえ” のちがいを解説してあげれば生徒も気持ちよく学習できます。
あとがき
いかがでしたか?
社会人の基本的なマナーを大切にしていれば問題ない点もおおかったのではないかと思います。
オンライン日本語教師は自由なのがメリットです。
しかし、その自由さをはきちがえると今回ご紹介したNG行動をとってしまう可能性があります。
“自分が生徒の立場だったらどう感じるか?” という目線も意識しながら授業にあたりたいですね。
レッスン内でつかえるトピックリストはこちらにまとめました。
オンライン授業での必需品はこちらです。
未読のかたはぜひご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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