カナダ生活|海外のホームレスの様子と現地の人々の対応をまとめました

海外生活

こんにちは、フリーランスのちひろです。

本日のテーマは “海外のホームレス” です。

私はこれまで日本、フランス、アメリカ、カナダの路上で何度もホームレスの人々を見かけてきました。

パッと見ではどの国のホームレスも同じように見えました。

けれど、よく観察してみたり現地に住んでみたりすると、日本と海外のホームレスはぜんぜん違うと分かりました。

そこで、今回の記事では日本と海外のホームレスの差をおとどけします。

またアメリカやカナダ人の友人がホームレスに物やお金をあげた経験があるかどうかも調査しました。

「海外のホームレスってどんな感じなの?現地の人は物やお金をあげるの?」と疑問をお持ちのかたの参考になればうれしいです。

それではさっそく、詳細をみていきましょう!

海外のホームレスは積極的

私が1番びっくりしたのは、海外のホームレスの積極性です。

とにかくグイグイ前に出てきます。

海外のホームレスを見慣れると、“日本のホームレスはなんて静かでおとなしいんだ!”と感じます。

以下では、海外の積極的なホームレスの様子をご紹介します。

お金を集めてまわるホームレス

日本で空き缶や資源ゴミを集めているホームレスを見たことのある人がいるかもしれませんね。

日本人のホームレスは、すこしでもお金になるものを探して生活のたしにしています。

海外の場合はどうでしょうか?

日本とは違って、海外のホームレスは人々から集金してまわります。

3つの具体例を見てみましょう。

電車内で集金

カナダで電車に乗っていると、ホームレスに声をかけられることがよくありました。

彼らは、片手に集金用の紙コップを持ち、列車の1両目から最後の車両まで「お金をください」と歩いてまわります

それも、ただ流しのように歩くのでなく乗客ひとりひとりに声をかけます。

“現地の人はどのようなリアクションをするのかな?” と見ていると、ほとんどが無視するか「現金は持ってないよ」と答えていました

体感では5%くらいの確率でお金をあげている人もいました。

ちなみに私はホームレスにお金をあげたことがありません。

自分の生活でいっぱいいっぱいなので。(無駄情報)

車のドライバーに集金

カナダでは、車道と横断歩道がまじわる場所でお金を集めているホームレスにも遭遇しました。

彼らは車側の信号が赤になるタイミングを待っています。

そして、信号が赤に変わって車の待ち列ができると、先頭の車から順番に「お金をください」と声をかけていきます

私の当時のパートナーは、ホームレスらしき人が前から近づいてきたら車の窓を閉めて無視していました。

冷たい人間だと思えるかもしれませんが、ホームレスの言動や目つきに違和感を覚える場合は、距離をとるほうが安全です。

海外にはアルコールやドラッグ中毒でホームレスになった人も多く、暴言をはいたり暴れたりすることがあるからです。

ドアマンになって集金

お客さんがホテルに入るタイミングでドアを開けてくれるドアマン。

海外にはまるでドアマンのように、地下鉄やショッピングモールの入り口に立っているホームレスがいます。

彼らはもちろん片手に集金用の紙コップを持っています。

ドアが数枚あるなかからホームレスが立っているドアを選ぶと、通るときにドアを開けてもらえます。

私は “そこを通るからにはお金をあげるのが礼儀なのかな?” と思い、カナダ生活中はそのドアを避けつづけました。

現地の人はあまり気にせずガンガン通りぬけていました

いまのところはドアマンのホームレスにお金をあげている人を見たことがありません

レストランで物ごいするホームレス

海外のホームレスはレストランにも物ごいをしにきます

営業中のレストランに来て「私はホームレスだからなにか食べものをくれ!」と大声で叫びます。

カナダの飲食店でアルバイトをしていたときに、このタイプのホームレスと遭遇しました。

そのとき私はホール内の接客担当でしたが、どう対応すればいいのか分かりませんでした。

オロオロしていると、お客さんのひとりのご婦人が助けてくれました。

そのご婦人は「彼になにか食べものをあげてちょうだい!お金は私が払うわ!」と言いました。

お店のマネージャーとも相談して、私たちはホームレスに商品を提供しました。

さすがにその代金をご婦人に請求するわけにはいかないので、最終的にはお店が彼に食べものをあげた形になりました。

営業中のレストランに突撃してくるなんて、度胸ありすぎです。

海外の人はホームレスに物やお金をあげる?

ここからは、海外の人々がホームレスにどのような対応をしているかを見ていきましょう。

食べものはあげている

アメリカやカナダのホームレスは、日本より食べものをもらえている印象があります。

というのも、海外ではスーパーや飲食店の前に座りこんでいるホームレスも多いからです。

また、スーパーの出入り口には、一般の人が食べものを必要としている人に寄付するためのボックスも設置されています。

そこに未開封の食品を入れておくと、しかるべき人の手元に届きます。

これらは、ホームレスを少しでもサポートしてあげたいと考えている人からすると、食べ物をあげやすい状況といえます。

なぜなら、自分の分を買うついでにホームレスの分も買ってあげられるからです。

食べものを買ったあとは寄付用のボックスに入れる人もいれば、店の前のホームレスに直接あげる人もいます。

ニューヨークでは、ファストフード店の前にいるホームレスを見つけて彼の分を買うためだけに店に入っていったサラリーマンもいました。

それでも、わざわざどこかの団体に寄付しにいったり荷物を送ったりする労力と比べるとお手軽です。

お金はあげない派が多数

アメリカ人やカナダ人の友達に意見を聞いてみたところ、お金はあげない派が多数でした。

厳密にいうと、私の友人のなかにお金をあげたことがある人はいませんでした。

そのかわり、食べものや洋服をあげた経験がある人なら見つかりました。

理由はみんな共通しています。

“あげたお金をお酒やドラッグの購入に使う可能性があるから”

これが、ホームレスにお金をあげないたったひとつの理由です。

知人のひとりは、以下のような出来事を体験しました。

食べものを断ってお金を要求するホームレス

すでにお伝えしたように、海外にはアルコールやドラッグ中毒から抜けだせずに仕事や家をうしなった人が多くいます。

彼らはホームレスになったあとも依存をやめられずに、アルコールやドラッグを買うためのお金を集めます

そこで、食べものをあげてもそれほど喜んでくれないケースも発生します。

私の知りあいは善意でホームレスに食べものを渡したところ、「食べものじゃなくてお金をくれ!」と言われました。

人間が生きていくために食料は欠かせません。

仕事や家をなくしているならなおさらです。

それでも、“食べものをもらえてありがたい” とは思えないという現象から、アルコールやドラッグ依存問題の根深さを感じます。

友人たちがホームレスにお金をあげないのも、納得できます。

あとがき

日本のホームレスの人々を見ていると “できるだけ人に迷惑をかけないようにしよう” という控えめな印象を受けます。

ある意味、日本人らしさがにじみ出ています。

一方、海外のホームレスは自己主張がはげしいです。

といっても、アルコールやドラッグ中毒の人をのぞいては一般人に危害を加える存在ではありません

ほのぼのと隣の基地のホームレスとピザを食べながらお話ししているだけのホームレスもいます。

海外生活や旅行中に “ホームレスのためになにかしてあげたい!” と思いたつ瞬間もあるかもしれません。

そんなときにはいきなりお金を渡すのではなく、本当にそのサポートが彼らの自立につながるのかを一度検討してみるのも得策です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました