こんにちは、フリーランスのちひろです。
今回はワーホリ体験談の中でも、“ギリホリ” に焦点を当ててご紹介していきます。
ギリホリとは、年齢制限ギリギリのタイミングでのワーホリを指す言葉です。
私の場合は30歳のうちにビザを取得して31歳になってからカナダへ行きました。
ギリギリにも程があるだろ!ってくらいギリギリです。
本日の記事では、ギリホリ前後で自分の年齢に対する考え方がどう変わったかについてまとめていきます。
「ワーホリに興味はあるけど、ギリホリになってしまうからどうしようか悩んでいる…」という方の参考になれば嬉しいです。
お急ぎの方のために結論からお伝えしておくと、ギリホリ前は自分の年齢を気にして行動していたけどワーホリ中と帰国後はまったく気になりませんでした。
それでは早速、詳細を見ていきましょう!
カナダでのギリホリ体験を書こうと思ったきっかけ
まず、なぜ私がこの記事を書こうと思ったのかについて少しお話しさせてください。
実は、タレント・渡辺直美さんの影響を受けています。
渡辺さんと言えば先日、東京オリンピック開会式の演出案に関して巻き込まれ事故のような形で話題になりました。
その案は「オリンピック」という言葉を「オリンピッグ」にもじり、「ピッグ=豚」ということで、そのキャラクターを豚の格好をした渡辺さんに演じてもらうという内容でした。
もともとダジャレのつもりで発案されたそうですが、普通の感覚では侮辱と言えます。
他の演出メンバーからの反対でこの案は却下になりましたが、渡辺さん含め、世間に知れ渡ることとなりました。
自分がどうなりたいかは自分で決める
渡辺さんはこの報道のすぐあとに、メディア向けコメントとご自身のYouTubeチャンネル『NAOMI CLUB』で心境を打ち明けました。
同YouTubeチャンネルの中で彼女は、仮にその演出案が採用されて正式に依頼があったとしても「絶対に断っています。」と明言しました。
「“芸人だったらやるでしょ?” ではなく、1人の人としてこれを良しとしてはいけないと思う。人のことを平気で動物に例えたりとか。」ともコメントを残しています。
私はこれらのコメントを聞いて救われた思いがしたのですが、さらに印象的な発言がありました。
以下、渡辺さんのYouTube内でのコメントの抜粋です。
「デブって言われたくなければ痩せればいいじゃん」って言う人もいると思う。でも私は自分で決めたい。
自分が痩せたいと思う理由があるんだったら痩せるし、このままでいたいと思ったら太ったままでいたい。自分のことは自分で決めたい。
自分の髪色は自分で決めるし、着たい服は自分で決めるし、自分の体のことは自分で決めたい。
「自分のことは自分で決める」
言葉にするとすごくシンプルですが、日常生活の中で実践するのは難しい瞬間もあります。
たとえば、やりたいことはあるけど人からどう見られるかが気になって挑戦できない。
挑戦したいけど「今さらもう遅いか…」と年齢を理由に諦めてしまう。
などなど、誰でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
ギリホリ実行前は年齢を気にしていた
渡辺さんのコメントにもあった通り、人は誰でも自分のことは自分で決めていいはずです。
けれども、私がギリホリを決行する前は「大学生じゃあるまいし、この年齢でワーホリに行くのは遅すぎるんじゃないか?」という思いがずっと胸にありました。
厳密に言うと、当時勤めていた会社でやりたかった仕事を全部やりきり、貯金も十分にできていたので自分の中ではワーホリに挑戦するベストタイミングでした。
私が気にしていたのは「こんな年齢でワーホリを決行したら、周りの人はどう思うだろう」という世間体だったのです。
特に20代後半に差し掛かったあたりから、ギリホリだけでなく何をするにも自分の年齢を気にしてしまう癖がありました。
「こんな服を着たら周りになんて思われるかな…」とか「新しいことを始めたいけど周りは若い子ばっかりで浮いてしまうだろうな…」など、周囲に受け入れられるかどうかが判断の基準になっていました。
ギリホリ実行後は年齢がどうでもよくなった
実際にギリホリを決行してからは自分よりもっと年上の人たちが、年齢を気にすることなく新しいことに挑戦している姿を度々目撃しました。
カナダの大学では子連れで留学に来ているお母さんや、新しい分野の勉強をするために通学している会社経営者など、自分の常識を覆すような出会いがありました。
ワーホリ前は「結婚して出産したら留学できないんじゃないか…。立派なキャリアを築き上げたのに転職なんてもったいない…。」という考えがあったので、この出会いは衝撃でした。
環境や年齢にかかわらず積極的に挑戦し続ける彼らの姿は非常に刺激になりました。
また、海外では “人に年齢を聞くのは失礼” という風潮が日本よりも色濃いので、ワーホリ中に年齢を聞かれることもありませんでした。
仕事探しのタイミングですら履歴書への年齢記入が不要だったため、私の雇用主は私の年齢を把握せずに採用してくれたほどです。
人から聞かれないと自分の年齢を回想することもないので、カナダに住んでいる間は誕生日を迎える度に「あれ?私っていま何歳やっけ?」と自分の年齢を思い出せない事態に陥りました。
それくらいカナダ生活中は自分の年齢を気にしていませんでした。
ファッションも考え方も自由に
渡辺さんのコメントに「自分の髪色は自分で決めるし、着たい服は自分で決める」とありましたが、ワーホリ中はまさにそんな感じでした。
日本だったら「BBA(ババア)のくせにショートパンツ履くなよ!」とか言われそうな場面でショートパンツを履いていても、カナダなら誰にも非難されません。
むしろ、「それ素敵ね!」と褒めてもらえる確率の方が何十倍も高いです。
ワーホリ中に「もう30代なのに今さら新しいことを始めて何になるの?」といった類の意見を耳にすることもありませんでした。
何歳になっても自分が着たい服を着るし、自分が新しいことに挑戦したいと思った時がベストタイミング!という感覚で、自分が生きたいように生きやすい環境がそこにはありました。
お互いがお互いの夢や個性を尊重して、自分も自分でやりたいことを思いっきりやるのがスタンダードな空間は私にとっては居心地がよかったです。
正直年収は下がったけど後悔はない
この際なので正直にお話しすると、当時勤めていた日本の会社を退職してワーホリを決行したことで年収は下がりました。
軽く300万円くらいは減っています。
ワーホリに行く前は「収入減るの嫌やな〜!」という気持ちがありましたが、実際にカナダ生活を始めてみると意外とネガティブな感情を抱きませんでした。
それはおそらく、ストレスがなくなったのと価値観が変わったことが影響しているからだと思います。
ノーストレスになったのは、ギリホリをきっかけにフリーランスに転向し、仕事量や取引先を自分で選べるようになったので、残業や人間関係に頭を悩ませる必要がなくなったのが大きな理由です。
また、カナダで様々な価値観を持つ人と出会い、人生の中での優先順位も変わりました。
日本にいた頃は仕事とお金命!みたいなタイプの人間だったので、お金を稼ぎが生きがいでした。
けれども、ワーホリ経験を経てお金以外にも自分の趣味や友人との時間、働き方の自由化など、もっと大切なことがあると気付かされました。
これは、ひと通り日本で社会人経験を積んだあとのギリホリだったからこそ気付けた点でした。
あとがき
ギリホリ経験を振り返ってみると、自分の年齢が気になってきた30代前半のタイミングでワーホリに挑戦してよかったと思えました。
大学生の頃と比べて20代後半〜30代前半は経済力も問題解決能力もあります。
金銭的な余裕を持って海外生活を送れますし、トラブルが起きても比較的冷静に判断ができます。
30代に差し掛かった時にそれまでの人生を振り返って「このままでいいのか?それとも軌道修正が必要なのか?」と考える機会は絶対に必要です。
私にとってはその機会がギリホリとなり、生活体系や仕事、考え方がガラリと変わりました。
ですから、年齢だけを理由にワーホリの夢を諦めてしまうのはもったいないです。
渡辺さんの言葉にもあるように、自分のことは自分で決められる人であふれる世の中になることを願いつつ、今回の記事はここで終わらせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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