海外アーティストマネージャーの1日|向いてる人、向いてない人の特徴も

仕事

こんにちは!坂元 千裕です。

私は最近までライブエンタメ業界で
海外アーティストマネージャーとして
働いていました。

初対面の人にこのことを伝えると、
よくこんなふうに言われます。

「なんかかっこいいですね!」
「キラキラ楽しそうですね!」

そうですか?ありがとうございます。
たしかに、華やかに見える面もあります。

私自身もこの仕事に就く前に、
先輩の姿を見て同じことを思いました。

しかし、実際は、
それはもう毎日必死でした。

ある時はヒヤヒヤしながら、そして、
またある時はドロドロになりながら。

そこで今回は、
海外アーティストマネージャーの
とある1日をもとに実態をご紹介します。

・どんなスケジュールなのか
・どんな大変さがあるのか
・どんな人が向いているのか

ぜひ、ご一読ください!

1日の仕事の流れ

コンサート本番日のスケジュール例

まずは、本番日のリアルな1日をご覧ください。

6:30    起床
8:00    会場入り〜ステージ設営
14:30  アーティストピックアップ
15:00  プロダクションミーティング
15:30  リハーサル
18:00  本番
21:00  アーティスト送り
21:30  ステージ撤去
23:00  ホテル着〜残務
3:00    就寝
メイン業務はアーティストケアと通訳で、
それ以外の時間に会場設営や撤去の手伝い、
広報物の作成、文書翻訳などを行います。
ツアー中はとにかく睡眠時間が削られます。
人間らしい生活とは、かけ離れた世界。
ちなみに上記は会場の徒歩圏内ホテルに
アーティストが宿泊している場合です。
地方公演の場合は飛行機や新幹線、
タクシーを伴う移動が発生するので
アテンド業務がより長くなります。
一行人数は最大16名で、私は
ツアーガイドのように先頭に立ち、
みんなを安全に各所へ移動させます。
ホテル押さえやタクシー配車、
移動チケットの手配も私の仕事です。
ひとつでもミスするとリハーサルや
開演時間に間に合わなくなる可能性も。
いつも肝を冷やす思いでした。
通訳で頭をフル回転させ、
アーティストに気をつかい、
現場設営には体力も必要。
全方位で疲れる要素満載の業務とも言えます。

「まだ食べてるんですか!?」

ツアー中の食事は、
自分でスキマ時間を見つけて
パソコンでカタカタ仕事しながら、
現場弁当を食べるスタイルです。

前職のプロモーター業もそうでした。

食べてる途中だろうがなんだろうが、
アーティストやスタッフさんに
呼び出されたりします。

なので、私の机には常に食べかけのお弁当

お昼の残りと新規の夜弁が同時に並ぶことも。

私の机を訪れる人はみんなこう言います。

「まだ食べてるんですか!?」

内勤の時にはお昼休憩で少し
リフレッシュできたりもしますが、
現場ではそのあたりのメリハリが
つけにくくなってしまいます。

ちなみに、別部隊のステージスタッフさんは、
明確に食事時間が決まっています。

その時間内に爆早食いをして、
設営作業に戻っていました。

食事ですら「タスクのひとつ」になる界隈です。

コンタクトが外せない

仕事で100%の力を使い果たす私は、
コンタクトレンズを装着したまま寝落ち、
をホテルで何度もやらかしています。
自室に入る頃にはコンタクトを外して
洗浄する元気が残っていないんですね。
あまりも私の目がかわいそうなので、
2weekから1dayレンズに変えたことで
ずいぶん改善はされました。
それでも、少し目を閉じたつもりが
次に目が開くのが2時間後ということも。
えいッ!と一瞬で外して終わりなのに、
それすらできないという…。
これからマネージャーになる方には、
1dayレンズをおすすめします。
怠惰だと言われればそれまでですが、
それだけ毎日、限界までエネルギーを
使い切る仕事
でした。

やってみてどうだったか

冷静に考えてみたら、
1日13時間は働いているんですよね。

でも、この13時間がとにかく、
あっという間に過ぎます。

個人的にはこの感覚が好きでした。

というのも、学生時代の派遣バイトで
ピーナッツ工場に行ったことがあるんです。

そこのライン作業で私は、
隣から流れてくる瓶の蓋を閉める係。

単調すぎる作業にすぐ疲れてしまい、
「早く終われ〜」と何度時計を見ても、
長針が5分ずつくらいしか進まない

「あ〜時間が進まなすぎて倒れそう」
と思ったら本当に貧血で倒れました。

周りのベテランパートさんは言いました。

「ここはあなたが来るべき場所ではない」

その後、優しく介抱してもらい、
1時間も働かないうちに帰宅しました。

この経験で、
没頭して時間の経過を早く感じる仕事が
自分に合っている仕事
だと気づきました。

私にとってはライブエンタメ業界が
まさにそんな場所でした。

ただし、1日どころか月単位、年単位で
爆速で時が流れる点には注意が必要です。

向いている人と向いていない人

向いている人

【共感力や観察力が高い人】

マネージャーという仕事柄、
観察眼がある人が望ましいです。

アーティストの顔色や雰囲気から、
いま必要としていることや
困っていることを察知して
先回りして対処するためです。

【臨機応変さがある人】

移動の道中やコンサート中には、
予期せぬトラブルが起きることも。

そんな時には、
脊髄反射レベルでの対処
が求められます。
上司や先輩に相談する時間はないからです。

秒速で自ら判断を下して、
最善策を講じなければならないため、
責任感を問われる役回りでもあります。

【向上心がある人】

通訳業務においては、
やはり向上心は欠かせないでしょう。

私の場合は英語レベルが未熟でした。
100人近くの奏者やスタッフの前で、
アーティスト通訳をする瞬間が、、

言葉を選ばずに言うなら、
めちゃめちゃ嫌でした。

なぜならこんな不安があったからです。

「知らない単語や話題が出たらどうしよう」

「私の英語レベルに合わせるため、
発話者が言いたいことすべてを
言えてないんじゃないか?」

「私より英語のできる人が奏者の中に
何人かいるから間違えたら恥ずかしい」

しかし、その気持ちを押し殺して
コソコソ勉強しながらがんばる一択でした。

向いていない人

※向いていないというより、
「覚悟が必要な人」としてお読みください※

【規則正しい生活をしたい人】

「定時で帰宅して夜は8時間寝たいわ!」
という人はごめんなさい。

覚悟を決めてください。

こちらは一般企業の定時にようやく、
開演時間を迎える業界

私生活を投げ打つ決意が必須です。

【自己犠牲はしたくない人】

アーティストから、
・病院に行きたい
・衣装をクリーニングに出したい
などのリクエストが届くことがあります。

これらはどれも移動日や本番日には
実行できない項目
です。

すると、必然的にオフ日に
対処することになります。

本来はオフ日=マネージャーも休みですが、
休日返上で出動せねばなりません

こういった自己犠牲の精神がないと、
マネージャー機能が果たせない面も。

【大ざっぱな人】

移動のアテンド・手配業務では、
神経質なくらいの細かさがないと、
痛い目を見るかもしれません。

飛行機や新幹線のチケットや
タクシーの手配にミスが生じると、
最悪の場合、リハーサルや開演時間に
間に合わなくなるからです。

手配時間を何度も確認するだけでなく、
新幹線の号車とエレベーターの位置、
タクシー乗り場までの移動時間など、
かなり細かな部分まで調べます。

手配忘れは言わずもがな論外として、
「当日の雰囲気でなんとかなるっしょ!」
なノリでは心配になっちゃいます。

やってみて思ったこと

向いていない人はこの仕事をできないか?
と問われると、そうでもないでしょう。
あくまで、身体的にも精神的にもつらく、
取り返しのつかない失敗をする可能性が
あるというだけの話です(それがこわい)。
実際、私がこの仕事にすごく向いていたか?
と聞かれたら、答えはNoです。
私のやり方はまわりから、
完璧主義と言われるほどで、
手配関連は3年半でノーミスでした。
その点ではよかったです。
逆に、自分が準備した通りに
物事が進まないと心が乱れました
そういった意味では、臨機応変さは
持ち合わせていなかったのでしょう。
堂々と通訳を名乗れる英語力もなかったです。
それでも、
・とにかくガムシャラに
・地味な手配業務は慎重に着実に
・誠心誠意、アーティストと向き合い
こなすことで不向きさをカバーできました。

さらに私は、この経験を通して、
・どんな環境で自分は力を発揮できるのか?
・仕事選びで大切にすべきことって?
と、深く考えるようになりました。

そちらについては、また今後。

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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