こんにちは、フリーランスのちひろです。
本日のテーマは “ブラジル” です。
私は現在、日本語教師として活動しています。
いろいろな国籍の生徒とレッスンをするなかで、あたらしい発見がたくさんあります。
とくに彼らの国にかんする情報に “そんなの知らなかった〜!” とよくおどろかされます。
そこで、備忘録として各国と日本との文化のちがいをまとめることにしました。
まずは手はじめにブラジル編をおとどけします。
外国人とかかわる機会があるかたは、日本と相手の国との異文化を知っておけば話のネタにできます。
「これって本当の話なの〜?」という感じで、会話のトピックに使っていただけるとうれしいです!
ブラジルってどんな国?
まずはブラジルの基本情報からおさらいしておきましょう。
公用語はポルトガル語で、日本との時差は12時間です。
ブラジルには700社ちかくの日系企業が進出しているんですよね。
在ブラジル国領事館の発表によると、在留日本人の数は55,000人をこえています。
私の生徒のなかには日系2世、3世のブラジル人も複数人います。
ブラジルの特徴的な5つの文化
ここからは、ブラジルの特徴的な5つの文化をご紹介していきます。
といっても、あくまで私がいままで知らなかったブラジル文化となっております。
「そんなのとっくの昔から知ってるわい!」という情報があればすみません。
さきにあやまっておきます…!
季節
まずはじめにご紹介するトピックは季節です。
年間を通じてあついイメージのあるブラジル。
地域と年によっては気温が43度まであがることもあるそうです。
これだけ気温があがるにもかかわらず、ブラジルのエアコン普及率は日本の3分の1程度だと言われています。
ブラジル人生徒たちは、扇風機だけで夏を乗りきっていました。
エアコン普及率がひくい理由は本体の値段がたかいのと、電気代や設置費もかさばるので一般家庭では手が出しにくいとのことでした。
彼らにあつさをしのぐ秘訣を聞いてみると、うれしそうに教えてくれました。
仙人の修行のごとく冷水をあびるだとか、用はないけどショッピングモールへ涼みにいくだとか、いろいろな方法があるみたいです。
ちなみに、冬はめったに降雪がないものの10度くらいまでは気温がさがります。
ここでもやはり暖房という概念がなく、一般家庭には設置されていないのがふつうだそうです。
日本なら電気製品屋さんにいくと、コタツやストーブ、電気ヒーター、電気毛布などのありとあらゆる商品がならんでいますよね。
一方、ブラジルではこれらの家電の品ぞろえが豊富とはいえません。
エアコンと同様になにかとお金がかかるのと、さむい時期がそれほど長くないのがその理由とのことでした。
カーニバル
ブラジルといえばリオのカーニバルが有名ですよね。
明るくて陽気なブラジル人のイメージにぴったりのお祭りです。
私はつい最近まで「ブラジル人ってみんなカーニバル好きなんだろうなぁ〜」と思っていました。(偏見)
しかし、生徒たちに聞いてみると意見が分かれました。
意外にも、カーニバル好きなブラジル人生徒は全体の半数でした。
このお祭りの開催を心待ちにしている人とは、いうまでもなく会話が盛りあがります。
一方、カーニバルぎらいな人とのトークもなかなか白熱します。
「品がない」「うるさい」「きたない」と、彼らの不満は止まりません。(笑)
聞いたところによると、現地の人はワンナイトの相手を探すためにカーニバル見物にいくこともあるそうです。
それを下品でしょうもない人が集まるお祭りだととらえるブラジル人がいたのです。
なんだか意外ですねぇ。(ふたたび偏見)
クリスマス
ブラジルは南半球に位置しているので、季節が日本と逆になります。
日本が冬のあいだブラジルは夏で、日本の夏はブラジルの冬なのです。
たとえば、ブラジルの学生にとって12月〜1月は夏やすみシーズンです。
したがって、彼らにとってクリスマスは夏のイベントです。
そこで日本とブラジルのクリスマスを比較すると会話が盛りあがります。
私はだいたい、彼らにこんな質問をします。
“ブラジルのサンタの衣装ってタンクトップに短パンなの?”
“冬のサンタは雪道をソリで移動、それじゃあ夏のサンタは?”
そうすると、「サンタは半そででサーフボードに乗ってブラジルに来るよ〜!」なんて話が聞けます。
また、クリスマスディナーやプレゼントについて話を聞くのも楽しいです。
季節はちがうものの、日本との共通点もきっと見つかりますよ。
バレンタインデー
日本のバレンタインデーは2月14日ですね。
欧米でも同じ日にちですが、ブラジルのバレンタインデーは6月12日です。
厳密にいうと、名称もバレンタインデーではありません。
『恋人の日』といわれていています。
なぜブラジルは日付がちがうのでしょうか?
彼らの話によると、ブラジルで “縁むすびの聖人” とされている聖アントニオの命日の前日を『恋人の日』としたのが理由だそうです。
ちなみに、日本のようなホワイトデーはありません。
『恋人の日』にプレゼント交換をしたりおしゃれなレストランで食事をしたりして、その日かぎりでおわりです。
ホワイトデーと同様に義理チョコ文化もないので、日本のバレンタイン商戦を教えてあげるのも楽しいですよ!
日本との治安のちがい
ブラジルは、現地の人もみとめるほど治安がわるいです。
とくにおおい犯罪は歩行者強盗です。
観光客だけでなく、ブラジル人すら銃で携帯や財布をおどし取られるくらいです。
在ブラジル日本国大使館の情報によると、10万人あたりの強盗発生率は日本が0.25なのに対してブラジルの連邦区では613.8という数字になっています。
年間の発生件数では、日本は320件のところブラジルは19,641件です。
ブラジル人からすると歩きスマホなんて考えられません。
ブランド品や高価なアクセサリーを身につけて歩くのも邪道です。
犯罪に巻きこまれた経験があるか彼らに聞いてみると、かならずと言っていいほどなにかしらを経験しています。
ブラジルで歩行者強盗はよくあるできごとなので、警察もあまり対応してくれないそうです。
けっしてあかるい話題ではありませんが、私たち日本人も知っておくべきトピックですよね。
あとがき
外国人相手ならありふれたトピックでも思いもよらないストーリーが聞けたり、相手のリアクションが見られたりしますよね。
それがちがう文化圏の人と話をするおもしろさだったりもします。
「ブラジル」とひとくちに言っても、北と南で気候や治安も変わってきます。
ブラジルのなかでも住む場所がちがえば、今回ご紹介した特徴とは異なる点も見つかるかもしれません。
ブラジル人と話す機会があるかたはぜひ、彼らの文化を深ぼりしてみてくださいね!
別の国バージョンはまた後日、シェアさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント